「売れるは設計できる」とは何か|地域産品の商品開発を4つの視点で考える

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いい商品なのに選ばれないのは、なぜか

地域には、いい商品がたくさんあります。素材にこだわっているもの、手間をかけて作られているもの、地域の歴史や風土を受け継いでいるもの、作り手の想いが込められているもの。けれど、それだけで選ばれるとは限りません。

地域産品の商品開発や販売改善の現場で感じるのは、「良い商品」と「選ばれる商品」のあいだには、少し距離があるということです。品質が高いことは大切ですが、生活者が商品を選ぶときに見ているのは品質だけではありません。誰に向けた商品なのか、どんな場面で使うのか、なぜその価格なのか、どんな価値があるのか。そうしたことが整理されて初めて、商品は選ばれるようになります。

私はこの考え方を、「売れるは設計できる」という言葉で整理しています。

売れるは才能ではなく設計である

売れる商品というと、特別なアイデアやセンスが必要だと思われがちです。もちろん偶然ヒットする商品もあります。けれど多くの商品は、偶然ではなく設計によって選ばれています。

実際に選ばれている商品を見ていくと、共通する構造があります。市場を理解していること、誰に向けるかが明確であること、伝え方が整理されていること、数字として成立していること。売れるかどうかは感覚だけではなく、整理できる要素の積み重ねなのです。

売れるは設計できるの4つの視点

地域ギフト研究所では、商品開発や販売改善を4つの視点で整理しています。

需要確認

最初に確認するのは、市場です。どの市場で戦うのか、誰がその商品を探しているのか、どんな言葉で検索されているのか。地域産品の商品開発では、商品を作る前に市場を見つけることが重要です。

▼市場の見つけ方の具体的な手順は地域産品の商品開発で最初にやるべきことで、どんな用途で市場を絞るかは地域産品はどの市場で戦うべきかで解説しています。

設計

市場が決まったら、次は設計です。誰に、何を、いくらで売るのか。ターゲット、ニーズ、価格を整理して、商品の選ばれる理由を設計します。

▼誰に向けるかを定める考え方は、ターゲットを絞るとはどういうことかで詳しく解説しています。

伝え方

価値があっても、伝わらなければ選ばれません。写真、商品名、説明文、パッケージ、導線。生活者が最初に触れる情報を整理して、価値が正しく届く状態をつくります。

▼商品の第一印象を決めるパッケージについてはパッケージは0.5秒のプレゼンテーション、価値を一言で伝える考え方は商品コンセプトはどう作るのか、ECでの伝え方全般はECで売れない地域産品に共通する3つの課題で解説しています。

数字

最後に確認するのは数字です。利益、販売数、原価、黒字化までの期間。良い商品であっても、事業として成立しなければ続けられません。数字は、現実との接点です。

▼利益が残る価格の考え方は売れているのに儲からない理由、必要な販売数の逆算は地域産品は何個売れれば成立するのかで解説しています。

地域産品こそ、設計が必要になる

地域産品は、品質の高さだけで選ばれる時代ではありません。全国には魅力的な商品が数多くあります。だからこそ、地域らしさをどう伝えるのか、どんな用途で選ばれるのか、どんな価値として届けるのかを整理する必要があります。

私はこれを「価値翻訳」と呼んでいます。地域の良さを変えるのではなく、生活者が選びやすい形に整えることです。

おわりに

売れるは、偶然ではありません市場を見つけること、価値を設計すること、伝え方を整えること、数字で成立性を確認すること。地域ギフト研究所では、この4つの視点を通じて、地域産品の商品開発と販売改善を考えています。

地域の価値を、選ばれる形に翻訳する。そのための考え方を、これからも整理していきます。

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この記事を書いた人

大手百貨店で商品開発・売場編集・新規事業に携わる実務者。デジタルマーケティング・Webマーケティング・AI活用・商品写真を個人として専門的に学び、地域産品を「全国で選ばれる商品」へ翻訳する独自メソッド「売れるは設計できる」を体系化。和歌山県推奨品制度 副審査委員長、国際唎酒師、食の6次産業化プロデューサー。

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